08ハイパーフォースC3000DHG｜固着！ゴリゴリ巻き感をオーバーホールで完全復活【《シマノ》オーバーホール記録】

こんにちはgearshopです。
｟シマノ｠08ハイパーフォースC3000DHGの
整備レポートとなります。

お客様ご依頼内容

• 巻き取り時のゴリ感が気になる。
• シュルシュル音がする

2008年モデルで少し年期が入っていますが現役で活躍しているそうです。定期的なメンテナンスを行うことでいつまでも現役として活躍できると思います。

〜状態確認〜

• 巻き取り時の強いゴリ感
• ラインローラーほぼ回転なし
• レバー動作は問題なし

整備前の状態確認では外観での破損はなし。レバーリールですがレバー機能に大きな問題は無さそうです。
ベアリングの摩耗や動作不良があるような状態です。必要に応じてパーツも交換していく可能性がありそうです。

分解

作業開始です。まずはパーツや状態の確認を行いながら分解していきます。

ブレーキコアです。レバーブレーキリールはブレーキユニットが装着されている為少し構造が複雑となっています。

ブレーキの効きが悪い、滑ってしまうなどの症状はここのパーツの摩耗や破損が多いです。ブレーキの異常に関しても状態確認を行いパーツ交換などで対処可能です。

ブレーキコア内にあるバネなどのパーツとなります。この細かいパーツでブレーキレバーを作動しています。

ピニオンギアの確認をしていきます。ベアリングが摩耗と錆で抜けなくなっています。
リーリング時のシュルシュル音やゴロゴロ音はピニオンギア上下部のベアリングがダメになっていることが多いです。

固着しているパーツは分解時に破損することも少なくありません。
今回は試行錯誤しながらではありますが無事外すことができました。

ボディを開ける為にレバー部などの分解を行なっていきます。

リールの各所に汚れや塩のようなものが付着しています。

ボディ内部の確認をしていきます。汚れとともに古いグリスが付着しています。

ウォームシャフトやメインシャフトも汚れが付着している状態です。

分解が完了しました。内部の汚れは多い状態でベアリングは動作不良やノイズを起こしているものが多かったですがパーツの破損や傷などはみられませんでした。

洗浄&組み上げ

分解後は洗浄を行なっていきます。
古いグリスや汚れが残っていると滑らかなリーリングを阻害してしまいます。
入念に洗浄を行なっていきます。

ベアリングは全て交換していきます。

• ピニオンギア上
• ドライブギア左右
• ハンドルノブ内
• ラインローラー内
• ウォームシャフト下

古いタイプのものはベアリングではなくカラーを使用しているものも多いです。
リールによってはベアリングを追加できる機種もあります。

ドライブギアやピニオンギア、中間ギアなどのパーツにグリスを塗布していきます。

組み上げをしていきます。左右、上下のクリアランスを確認しながら組み上げをしていきます。

ドライブギアを装着。シムを使用してクリアランス調整を行います。

ブレーキユニット内部の組み上げも行なっていきます。

ブレーキユニットは組み上げに時間を要します。特殊ベアリングも使用されている為必要に応じて交換も行なっていきます。

ローターを組みリーリングとブレーキの動作確認を行います。
クリアランスのバランスが悪ければ再度分解し調整、組み上げの手順を繰り返していきます。

ラインローラー部の確認もしていきます。現在のシマノのラインローラーは一体型となっている為ベアリングのみの交換は難しいです。
ベアリング交換のみで対応できるものが個人的にはコスパが良いと考えています。

ラインローラーは純正交換、社外品のカスタム交換など選択できます。
おすすめのラインローラーもありますのでチェックしてみてください。

組み上げ後動作確認し作業終了です。
レバーブレーキリールは少し構造が複雑ですのでセルフメンテナンスはあまりおすすめしません。
古い機種はパーツ交換等メーカーによっては対応ができませんがベアリング交換やシムなどによる調整、オーバーホールで劇的に変わると思います。

これからフカセ釣りもシーズンインしていきます。シーズン前にぜひメンテナンスのご依頼お待ちしています。