冬のリールメンテナンス完全ガイド|オフシーズンの正しい保管方法とプロが教える長持ちの秘訣

リールメンテナンス

こんにちは!熊本でリールオーバーホール専門店「gearshop」を運営しています。年間798台以上のリール整備を通じて見えてくるのが、「オフシーズンのメンテナンスと保管方法で、リールの寿命が大きく変わる」という事実です。

冬は多くのアングラーにとってオフシーズン。この時期にしっかりメンテナンスと保管をしておけば、来シーズンも快適に釣りを楽しめます。逆に、適切なケアを怠ると、春先に「リールが回らない」「異音がする」といったトラブルに見舞われることも。

今回は、2,650台以上のオーバーホール実績から見えてきた「本当に効果のあるメンテナンス方法」を、プロの視点から徹底解説します。

目次

1. なぜ冬のメンテナンスが重要なのか?

■シーズン中の塩分・汚れが蓄積している

海釣りをしていれば、リールには必ず塩分が付着します。釣行後に毎回洗っているつもりでも、細かい隙間には塩分が残り、冬の間に内部で腐食が進行します。

gearshopで冬明けに持ち込まれるリールの多くが、「ベアリングの錆」「ドラグワッシャーの固着」といった症状を抱えています。これらは、オフシーズン中の放置が原因です。

■湿気と温度変化がリールを傷める

冬は室内外の温度差が激しく、結露が発生しやすい季節。リールを寒い車庫や物置に放置すると、内部に湿気が侵入し、錆の原因になります。

逆に、暖房の効いた部屋に長期間置いておくと、グリスが乾燥して巻き心地が悪化することも。適切な環境での保管が、リールの寿命を大きく左右します。

■春のトラブルを防ぐ最大のチャンス

「久しぶりに釣りに行ったら、リールが全然回らない…」という経験はありませんか?これは、冬の間に内部のグリスが固まったり、錆が進行したりした結果です。

オフシーズンにしっかりメンテナンスしておけば、春先のトラブルをゼロにできます。冬こそ、リールの健康診断をするベストタイミングなのです。

2. 釣行後の基本メンテナンス【やりすぎ注意】

■基本は「軽く拭く」だけでOK

釣行後のメンテナンスは、シンプルが一番です。以下の手順を守りましょう。

【推奨手順】

  1. 真水で軽くすすぐ(強いシャワーなど高水圧は避ける)
  2. 柔らかい布で水分を拭き取る
  3. 風通しの良い場所で自然乾燥させる(直射日光は避ける)
  4. 表面に薄くリールオイルを塗る(ハンドルノブ、ベール部分など)

■やってはいけない「洗いすぎ」

シャワー 洗浄 リール

gearshopに持ち込まれるリールの中で、意外と多いのが「洗いすぎによるトラブル」です。

【NGな洗い方】

  • ❌ 水道の蛇口に直接当てて勢いよく洗う
  • ❌ リールを水に浸ける
  • ❌ 高圧洗浄機を使う
  • ❌ ドライヤーで乾かす

これらの方法は、内部への水の侵入を招き、かえって錆の原因になります。特に、ドラグノブやハンドルノブの隙間から水が入ると、ベアリングやギアが錆びてしまいます。

■「洗わない」という選択肢もアリ

淡水での釣り(バス釣り、エリアトラウトなど)なら、釣行後に洗わなくてもOKです。表面の汚れを拭き取るだけで十分。

必要以上に水を使わないことが、リールを長持ちさせる秘訣です。

3. オフシーズン前の本格メンテナンス

冬に入る前、または釣りシーズンが終わったタイミングで、以下の本格メンテナンスを行いましょう。

■外装の徹底クリーニング

【準備するもの】

  • 柔らかい布(マイクロファイバーがおすすめ)
  • リール専用クリーナー(またはパーツクリーナー)
  • 綿棒
  • リールオイル・グリス

【手順】

  1. 表面の汚れを拭き取る:クリーナーを布に染み込ませ、リール全体を拭く
  2. 細かい隙間を綿棒で掃除:ハンドル周り、ベール周辺、ドラグノブの隙間など
  3. 可動部に注油:ハンドルノブ、ベールアーム、ラインローラーに薄くオイルを塗布
  4. ドラグを緩める:ドラグワッシャーの変形を防ぐため、ドラグを最弱まで緩めておく

■ラインの点検と交換

【チェックポイント】

  • ✅ ラインに傷やヨレがないか
  • ✅ PEラインの色落ちや毛羽立ちがないか
  • ✅ リーダーの結び目が傷んでいないか

もし劣化が見られたら、オフシーズン中に交換しておきましょう。春先に慌てて交換するより、時間に余裕のある冬の方が作業もスムーズです。

■ドラグチェック

ドラグをしめたり緩めたりして、滑らかに動くかを確認します。もしゴリゴリとした感触があれば、内部のドラグワッシャーにグリスを補充するか、オーバーホールが必要です。

4. 冬の正しい保管方法【錆・落下・湿気対策】

オフシーズン中の保管方法が、リールの寿命を大きく左右します。以下のポイントを守りましょう。

■保管場所は「風通しの良い室内」がベスト

【おすすめの保管場所】

  • ✅ リビングや寝室などの室内
  • ✅ 温度・湿度が安定している場所
  • ✅ 直射日光が当たらない場所

【NGな保管場所】

  • ❌ 車庫・物置(温度変化が激しく、湿気が多い)
  • ❌ 車のトランク(高温・低温の影響を受けやすい)
  • ❌ 押し入れの奥(湿気がこもりやすい)
  • ❌ 窓際(直射日光でグリスが乾燥する)

■錆対策:防錆剤と乾燥剤を活用

【推奨アイテム】

  • 防錆スプレー:リール表面に薄く塗布しておくと、錆を防げます
  • 乾燥剤(シリカゲル):保管ケースに入れておくと湿気対策に効果的

特に海釣り用リールは、塩分が残りやすいため、防錆対策は必須です。

■落下対策:専用ケースやスタンドを活用

リール破損 落下

リールを棚に直置きすると、地震や不注意で落下するリスクがあります。落下は、リールにとって致命的なダメージです。

【推奨保管方法】

  • ✅ リール専用ケースに入れる(衝撃から守れる)
  • ✅ リールスタンドに固定する(ディスプレイとしても◎)
  • ✅ ロッドにセットして立てかける(すぐ使える状態で保管)

gearshopでは、落下によるギア破損・ボディ割れの修理依頼も多く受けます。落下防止策を講じるだけで、無駄な修理費を防げます。

■ドラグは必ず緩める

ドラグをしめたまま長期保管すると、ドラグワッシャーが変形し、春先にドラグの効きが悪くなります。保管前に、ドラグを最弱まで緩めておきましょう。また洗浄時に入ったしまった水分を揮発させる目的もあります。

5. 不具合を感じたら即対応!オフシーズンこそ修理のチャンス

■「なんか調子悪い」は放置厳禁

以下のような症状を感じたら、すぐにオーバーホールに出しましょう

【要注意サイン】

  • ❌ ハンドルを回すと異音がする(ゴリゴリ、ジャリジャリ)
  • ❌ 巻きが重く感じる
  • ❌ ドラグが滑らない、または滑りすぎる
  • ❌ ハンドルにガタつきがある
  • ❌ ベールが勝手に返る(逆転現象)

これらは、内部の劣化やトラブルのサインです。そのまま使い続けると、さらに大きな故障につながります。

リールオーバーホールのご依頼はこちら↓

当店のオーバーホールについて詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

■オフシーズンこそ修理の狙い目

釣りシーズン中は「リールがないと困る」ため、修理に出しにくいですよね。でも、冬なら1〜2週間リールが手元になくても問題ありません

【オフシーズン修理のメリット】

  • ✅ 修理期間中も釣りに支障がない
  • ✅ 春のシーズンインまでに万全の状態にできる
  • ✅ 繁忙期を避けられるため、納期が早い場合も

gearshopでは、冬の間に多くのアングラーが「来シーズンに備えて」とオーバーホールに出されます。冬こそ、リールのメンテナンスベストシーズンなのです。

■ダイワリールの定番トラブル「逆転現象」

特にダイワリールユーザーは、ワンウェイクラッチの逆転現象に注意してください。これは、ハンドルを巻いているのにベールが勝手に返ってしまう症状で、gearshopでも年間100件以上の修理依頼があります。

症状を感じたら、早めにオーバーホールに出しましょう。放置すると、ギアやクラッチ部分がさらに摩耗し、修理費が高額になります。

6. 新リール購入時の賢い戦略【代替機を持つメリット】

■「新しいリールを買ったら、古いリールは整備して代替機に」

多くのアングラーが、新しいリールを買うと古いリールを放置してしまいます。でも、これは非常にもったいない!

古いリールをオーバーホールして代替機として持っておけば、以下のメリットがあります。

【代替機を持つメリット】

  • ✅ メインリールが故障しても、すぐに釣りに行ける
  • ✅ 釣行前夜のトラブルに対応できる
  • ✅ 複数のタックルセッティングを組める
  • ✅ 友人や家族と釣りに行くときに貸せる

■代替機の選び方

代替機として最適なのは、メインリールと同じ番手・同じ用途のモデルです。

【例】

  • メインリール:23ヴァンキッシュ C2000S(アジング用)
  • 代替機:旧モデルのステラやツインパワー(オーバーホール済み)

同じ番手なら、ライン設定やドラグ調整がそのまま流用できるため、トラブル時もスムーズに切り替えられます。

■整備費用は「保険」と考える

「新しいリールを買ったのに、古いリールにお金をかけるのはもったいない」と思うかもしれません。でも、オーバーホール費用(5,000〜10,000円程度)は、リールトラブル時の保険と考えれば安いものです。

釣行前夜にメインリールが壊れたとき、代替機があれば釣りをキャンセルせずに済みます。これは、何物にも代えがたい安心感です。

7. よくある失敗例と対処法

■失敗例①:水洗いのしすぎでベアリングが錆びた

【原因】
リールを丸ごと水に浸けたり、強い水流で洗ったりすると、内部に水が侵入します。

【対処法】
釣行後は「軽く拭く」程度でOK。どうしても洗いたいなら、シャワーの弱い水流で表面だけをすすぎ、すぐに乾燥させましょう。

■失敗例②:車庫に放置したら、春に錆だらけに

【原因】
車庫や物置は温度変化が激しく、結露が発生しやすい環境です。

【対処法】
リールは必ず室内で保管。風通しの良い場所に置き、乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。

■失敗例③:ドラグをしめたまま保管してドラグが効かなくなった

【原因】
ドラグワッシャーが長期間圧迫され、変形してしまいました。

【対処法】
保管前に必ずドラグを緩める。これだけで、ドラグの寿命が大幅に延びます。

■失敗例④:棚から落として、ギアが破損

【原因】
リールを直置きしていたため、地震や不注意で落下しました。

【対処法】
専用ケースやリールスタンドを活用。落下防止策を講じるだけで、高額な修理費を防げます。

冬のメンテナンスで、春の釣りを快適に!

リールは繊細な精密機器です。適切なメンテナンスと保管をすれば、10年以上使い続けることも可能です。逆に、ケアを怠れば、数年で致命的なトラブルに見舞われます。

【冬のメンテナンス・保管チェックリスト】

  • ✅ 釣行後は「洗いすぎない」を意識
  • ✅ オフシーズン前に外装クリーニング+注油
  • ✅ 風通しの良い室内で保管(錆対策・湿気対策)
  • ✅ 落下防止のため、専用ケースやスタンドを活用
  • ✅ ドラグを緩めて保管
  • ✅ 不具合を感じたら、オフシーズン中に修理
  • ✅ 新リール購入時は、旧リールを整備して代替機に

冬のメンテナンスで、春の釣りを快適に。リールを大切にすれば、リールもあなたの期待に応えてくれます。

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