ダイワとシマノのリール、防水性能の違いは?洗いすぎが劣化の原因かも

こんにちは、リールオーバーホール専門店「gearshop」です。
お客様からよくいただく質問のひとつがこちら
「ダイワとシマノ、どっちのリールが防水性能に優れているんですか?」
結論から言います!
両社とも防水性能は非常に優秀であり、明確な優劣はつけがたいのが実情です。
むしろ気をつけるべきは、“正しくない洗い方”による内部浸水・劣化です。
今回はプロの整備視点から、「防水性能の構造比較」「よくある誤解」「おすすめの洗い方」まで解説していきます。
ダイワ vs シマノ|防水機構の違いとは?
ダイワのマグシールド

マグシールドとは、リールに浸入してくる水を防いで、リールの初期性能の維持や回転の滑らかさを生むための技術のことです。当然水に混じっているゴミや塩も止めるので、防塵機能も伴なっていることに。その主体は、マグオイルと呼ばれている磁性流体で、マグネットですからS極とN極がくっ付いて壁を作ってくれる仕組みです。
特徴
- 磁性オイル(マグオイル)を使った非接触構造
- 回転抵抗を抑えつつ高い防水性を確保
- 防塵機能も同時に発揮
シマノの防水機構

シマノリールの防水機構には、XプロテクトとXシールド,コアプロテクトの3種類が存在しているのに対し、ダイワリールの防水機構は、マグシールドの1種類のみです。
主な防水機構
- Xプロテクト:撥水性と水が入りにくい構造を組み合わせた「ラビリンス構造」
- Xシールド:上位機種に搭載される防水システム
- コアプロテクト:ボディ内部への浸水を防ぐ機構
実際の防水性能に差はあるのか?

リールメンテ屋の見解
確かに、10年前、20年前よりは防水性能、防錆性能どちらも格段に上がりました。それでも、どうしても水の侵入を防げない場所というのが存在します。
一般的な使用における防水は向上していますが、たくさんの水が流入してくるようなことはあまり想定されているないと思われます。
重要なのは、絶対に完全防水にはできないという事実です。
両社の技術的な違い
隙間のクリアランスを小さく、クランク状にして(シマノではラビリンス迷宮構造と言っています)撥水させて水が隙間に侵入できない仕組み。この二つの大きな違いは接触と非接触そして防塵能力のあるなし。
マグシールド(ダイワ)
- 非接触構造で回転抵抗が少ない
- 防塵機能も併せ持つ
- メンテナンス時の扱いが繊細
Xプロテクト系(シマノ)
- 物理的な構造による防水
- 長期間の安定性
- 再現性の高いメンテナンス
実は「洗いすぎ」がトラブルの原因 No.1

魚釣りに使う道具の中でもリールは高価な道具です。少しでも長く使いたいものですが、日頃のメンテナンスを怠ると直ぐに調子が悪くなって、挙句の果てに使えなくなってしまいます。
しかし、今やソルトのフィールドで使った後で水洗いをすることは常識!しかし実は間違った水洗いをしている方も少なくなくありません。
そもそも防水性が高いのであれば中に塩水が入らないので中を洗おうとする必要はないのでは?って思ってしまいます。防水がすごいと言いながら、すごいしっかり中を洗おうとする矛盾・・・。
よくあるNGパターン
- 高圧シャワーの直接噴射:防水機構を突破する可能性
- 本体を真下からの水洗い:ドラグ部分への浸水リスク
- ベールやスプールへの長時間水洗い:ベアリング部への浸水
これらの行為により、本来優れているはずの防水性の範疇を超えて内部へと水が侵入してきます。その水は真水のこともありますが、
gearshopが推奨する「正しいリールの洗い方」
STEP1:優しく洗浄
堤防でのエギングやアジングは特に優しめでOK。内部まで気になるなら洗浄ではなくOHが必要。
- 直接リール本体に高圧の水をかけない
- 流水よりも濡れタオルでの拭き取りが安全
- 冷水での優しいシャワー(1分程度)
STEP2:しっかり乾燥
リールは精密機械。内部で金属のパーツやギアが複雑に噛み合って動いています。長く快適に使いたいなら、こまめなお手入れが必須です。
- タオルで優しく水分を拭き取る
- 風通しのよい日陰で自然乾燥
- ドライヤーなどの熱風は避ける
STEP3:適切な注油
必要箇所にオイル・グリスで防錆
- ラインローラー
- ベールヒンジ部
- ハンドル根元
※マグシールドやグリスインベアリングは注油禁止ですので注意してください。

塩抜きの重要性
釣具の中で最も長い時間海水に浸かっているもの、それはリールに巻かれたラインです。釣りが終わったあとも、ラインには塩分が残ります。この塩分を取り除くお手入れは「塩抜き」と呼ばれ、釣りに行ったらできるだけ毎回やっておきたい作業といえます。
リール内部の塩抜きは不要です。
結論|防水性能に優劣はなく「使い方次第」

両メーカーの実際の性能
- ダイワのマグシールドも、シマノのXプロテクト系も防水力は非常に高い
- どちらを選んでも「洗い方」と「定期整備」がカギ
- トラブルの多くは、リールそのものより使用者の扱い方に原因あり
防水性能の限界を理解する

釣り場では、波しぶき・波が砕けて発生する霧・雨などの水分に常にさらされています。リールの内部はほとんどが金属パーツでできているため、錆を発生させる水分は大敵です。
だからこそ、長く使えるものがほしいなら、防水性能があるものを選びましょうという前提の上で、適切なメンテナンスが重要になります。
まとめ
防水性能より大切なのは”洗い方と整備の意識”
gearshopでは、ダイワ・シマノ問わず多くのリールを扱ってきました。
「どちらが壊れやすい?」とよく聞かれますが、実際の差はほとんどありません。一長一短あります。
むしろ、洗浄のしすぎ・注油のしすぎ・メンテナンス不足といった使用者の行動の方が、寿命に大きく影響しています。
リールの性能を長持ちさせるために
- 適切な水洗い方法の習得
- 定期的な専門メンテナンス
- 使用環境に応じた適切な注油
リールの防水性能を過信せず、日頃から丁寧な扱いを心がけることが、長く愛用するための秘訣です。


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