【完全保存版】淡水釣行後のリールメンテナンス|正しいお手入れで釣果が変わる!

こんにちは、リールオーバーホール専門店「gearshop」です。
「淡水だからリールのメンテナンスは適当でも大丈夫でしょ?」そんな声をよく耳にしますが、これは大きな間違いです。実際に当店に持ち込まれるリールも淡水での使用後にトラブルが発生したものも含まれます。
淡水には海水のような強い腐食性はありませんが、池や川特有の泥や微細な砂粒、そして意外と見落とされがちな手汗や皮脂汚れが、あなたの大切なリールに深刻なダメージを与えています。特に梅雨時期から夏場にかけては、湿気と汚れが相まって、リール内部で静かに劣化が進行しているのです。
今回は年間500台以上のリールを手がける専門店の視点から、淡水釣行後の正しいメンテナンス方法と、多くのアングラーが陥りがちな落とし穴について詳しく解説します。この記事を読めば、あなたのリールは確実に長持ちし、いつでも最高のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
なぜ淡水でもリールメンテナンスが重要なのか?

見えない敵が潜んでいる
多くのアングラーが「淡水は安全」と考えてしまう理由は、海水のような目に見える塩の結晶や錆の進行がないためです。しかし、淡水環境には海水とは異なる独特のリスクが潜んでいます。
池や川の底から舞い上がる微細な泥は、リールの可動部分に入り込んで研磨剤のような働きをします。特に管理釣り場のような人工的な環境では、餌の残りかすや魚の粘液が水中に溶け込んでおり、これらがリールに付着すると時間とともに酸化して異臭の原因となります。
また、見落とされがちなのが手汗と皮脂の影響です。長時間の釣行では知らず知らずのうちにハンドルやノブに皮脂が蓄積し、これが酸化すると金属部分の腐食を促進します。特に夏場の釣行後にメンテナンスを怠ると、わずか数日でハンドルの回転に違和感を感じるようになるのです。
実際のトラブル事例
当店に持ち込まれた事例をご紹介しましょう。あるお客様は「週末のバス釣りでしか使わない」というリールを半年ぶりに持参されました。外見は美しく、一見すると問題なさそうでしたが、分解してみると驚くべき状況でした。
ベアリング部分には細かい泥が固着し、本来なら滑らかに回転するはずの部品が完全に固まってしまっていたのです。ギア部分のグリスも茶色く変色し、金属粉が混入していました。このリールの持ち主は「調子が悪いな」と感じながらも、「まだ使えるから」と放置していたようです。
結果的に、適切なメンテナンスを行っていればオーバーホール基本料金程度で済んだはずの作業が、部品交換を含めて15,000円の費用がかかってしまいました。これは決して珍しいケースではありません。
淡水釣行後の正しいメンテナンス手順

STEP1:外観の清掃と点検
釣行から帰ったら、まず30分程度リールを室温に慣らしてから清掃を始めます。急激な温度変化は結露の原因となり、かえって水分がリール内部に侵入してしまうためです。
外観の清掃では、まず大きなゴミや泥を柔らかいブラシで除去します。細かい隙間の汚れには、綿棒を使って丁寧に取り除きましょう。
水分の除去は、マイクロファイバークロスのような吸水性の高い布を使用します。ティッシュペーパーは繊維が残る可能性があるため避けてください。特に注意すべきは、ラインローラー周辺とベール開閉部分です。これらの部分に水分が残ると、次回使用時にスムーズな動作ができなくなる可能性があります。
STEP2:可動部分の注油
清掃が完了したら、次は注油作業です。ただし、注油は「多ければ良い」というものではありません。適切な量と箇所に注油することが重要です。
ラインローラーは最も重要な注油ポイントの一つです。ここが滑らかに回転しないと、ライン放出時の抵抗が増加し、飛距離に直接影響します。ローラーの軸部分に針先ほどの微量なオイルを注し、手でゆっくりと回転させて全体に馴染ませます。
ベールの開閉部分も忘れてはいけません。ヒンジ部分に1滴のオイルを注し、数回開閉して動作を確認します。この時、オイルが糸道に付着しないよう注意が必要です。糸道にオイルが付くと、ラインが滑ってしまい、キャスト時のトラブルの原因となります。
ハンドルノブとその付け根部分も重要な注油ポイントです。特にノブの回転がスムーズでない場合は、ネジ部分を少し緩めてオイルを浸透させ、再度適切なトルクで締め直します。

STEP3:内部の点検と保管
表面的なメンテナンスが完了したら、リール全体の動作確認を行います。ハンドルを回転させて異音がしないか、ドラグの効きは正常か、スプールの回転に偏りはないかなど、普段の使用では気づきにくい変化をチェックします。
注油に使用するおすすめオイル:
- シマノ「スピニングリールオイル」
- ダイワ「リールオイル(スプレータイプ)」
- がまかつ「メンテナンスオイル」
保管時は、風通しの良い場所で完全に乾燥させることが重要です。湿気の多い場所や密閉容器内での保管は避け、できれば除湿剤と一緒に保管することをおすすめします。
絶対にやってはいけないNG行動

過度な水洗いは禁物
「汚れているから」という理由で、水道水でジャブジャブと洗ってしまうのは最もやってはいけない行動の一つです。リールの防水性能は完璧ではなく、勢いよく水をかけることで内部に水分が侵入し、後日深刻なトラブルの原因となります。
特に注意すべきは、高圧洗浄機や水道の蛇口から直接水を当てることです。これらの水圧は、リールのシール部分を破損させる可能性があります。どうしても水洗いが必要な場合は、霧吹きで軽く湿らせる程度に留めましょう。
オイルの過剰投与
「オイルをたくさん使えば長持ちする」という考えも間違いです。過剰なオイルは、かえってホコリや砂を吸着しやすくなり、研磨剤のような働きをしてしまいます。また、ギア部分に過剰なオイルが付着すると、本来のグリスと混ざって性能を低下させる可能性があります。
オイルの使用量は「1箇所につき米粒大」が基本です。注油後は余分なオイルを拭き取り、必要最小限の潤滑膜だけを残すようにしましょう。
汚れたまま放置
「今度でいいか」と汚れたままリールを放置するのも危険です。汚れは時間とともに固着し、後日の清掃を困難にします。特に魚の粘液や餌の残りかすは、タンパク質が変性して除去困難な汚れとなります。
可能な限り釣行当日、遅くとも翌日までにはメンテナンスを行うことをおすすめします。
プロおすすめのメンテナンス用品
基本の清掃用具
リールメンテナンスの効率と品質を高めるためには、適切な道具選びが重要です。まず基本となるのが、マイクロファイバークロスです。一般的なタオルと比べて吸水性が高く、繊維が残りにくいという特徴があります。
おすすめクリーニング用品
高品質オイル・グリス
オイル選びでは、リール専用品を使用することが重要です。一般的な潤滑油では粘度や添加剤が適していない場合があります。
当店でも愛用している「オイル」は、温度変化に強く、長期間性能を維持できるため特におすすめです。価格は一般的なオイルより高めですが、使用量が少なくて済むため、結果的にコストパフォーマンスに優れています。
高品質メンテナンス用品をチェック
定期オーバーホールの重要性
表面メンテナンスの限界
日常的なメンテナンスだけでは、どうしても限界があります。リール内部のベアリングやギア部分は、分解しなければ完全な清掃ができません。特に、グリスの劣化や金属粉の蓄積は、外からは確認できないため、定期的な専門メンテナンスが必要です。
当店では、年間使用頻度に応じてオーバーホールの頻度をおすすめしています。月に2〜3回程度の使用であれば2年1回、週末ごとに使用される方は年1回のオーバーホールが理想的です。
オーバーホールで得られる効果
適切なオーバーホールを行うことで、新品時の性能を90%以上回復させることが可能です。具体的には、巻き上げ力の向上、異音の解消、ドラグ性能の安定化など、日常の釣りに直接影響する部分で大幅な改善が期待できます。
また、オーバーホール時に行う部品点検では、将来的なトラブルを予防することも可能です。摩耗が進んでいる部品を早期に発見し、適切なタイミングで交換することで、突然の故障を防げます。
gearshopのオーバーホールサービス
季節別メンテナンスのポイント
春・夏のメンテナンス
気温と湿度が高くなる季節は、リールにとって最も過酷な時期です。金属部分の腐食が進みやすく、また高温によりグリスの粘度が下がって流出しやすくなります。
この時期は、通常より頻繁な注油が必要です。特にハンドル周辺は汗による腐食が進みやすいため、釣行後は必ず清拭し、週に1回程度は軽く注油を行いましょう。
秋・冬のメンテナンス
気温が下がる季節は湿度管理が重要になります。朝晩の寒暖差により結露が発生しやすく、これがリール内部に侵入すると錆の原因となります。
冬場の保管では、除湿剤を活用した湿度管理が効果的です。また、低温によりオイルの粘度が上がるため、春先の使い始めには動作確認を十分に行ってください。
トラブル別対処法
異音が発生した場合
「キーキー」という高音は、ベアリングの潤滑不足が原因の可能性が高いです。まず該当箇所に少量のオイルを注してみてください。それでも改善しない場合は、ベアリング内部に汚れが蓄積している可能性があるため、専門店での点検をおすすめします。
「ガリガリ」という摩擦音は、より深刻な問題の可能性があります。ギアの摩耗や異物の混入が考えられるため、使用を中止して速やかに専門店に相談してください。
ドラグの不調
ドラグが滑らない、または断続的に滑る場合は、ドラグワッシャーの劣化が原因です。応急処置として、ドラグを最大まで締めてから再度適切な強さに調整してみてください。これで改善しない場合は、ワッシャー交換が必要です。
巻き心地の悪化
「以前より重く感じる」「ゴリゴリする」といった症状は、内部の汚れ蓄積が原因の可能性が高いです。表面的な注油で改善することもありますが、根本的な解決にはオーバーホールが必要です。
正しいメンテナンスで釣果UP!

淡水だからといってメンテナンスを軽視することは、長期的に見て大きな損失となります。適切なお手入れを継続することで、リールの寿命は2倍以上延び、常に最高のパフォーマンスを維持できます。
重要なポイントをまとめると、清掃は優しく丁寧に、注油は適量を適所に、そして定期的な専門メンテナンスを忘れないことです。これらを実践することで、あなたの釣りライフは確実に向上するでしょう。
今すぐ実践できるメンテナンスチェックリスト
- 釣行後の清拭
- 注油点検
- 全体動作確認
- 定期的なオーバーホール
もしメンテナンスに関してご不明な点がございましたら、お気軽にgearshopまでご相談ください。あなたの大切なリールを最高の状態に保つお手伝いをさせていただきます。