【プロの本音】リールの洗い方は「洗わない」が正解?2,650台の整備実績から見えた衝撃の真実

※この記事は賛否両論を呼ぶ内容を含みます。あくまで一つの(調査結果)としてお楽しみください。
こんにちは。リールオーバーホール専門店「gearshop」です。
たくさんのリール整備を通じて、私はある衝撃的な事実に気づきました。
「リールを丁寧に洗っている人ほど、リールが壊れている」
この事実を口にすると、多くのソルトアングラーからとても反発を受けます。
「塩が付いたまま放置する方が悪いでしょ?」「メーカーも水洗い推奨してるじゃないか」「ダイワはシマノと同じ方法ではダメ」という声があり、その内容は理解できます。
だからこそ、最初にお伝えします!
リールの洗い方に「絶対の正解」はありません。あなたの好きな方法で、あなたの責任で決めてください。
いろんな解説動画も出ているのでそちらを参考にされてください。
ただ…。もしよろしければ整備の過程による簡単な調査結果が1つの参考になれば幸いです。
この記事は、あくまでオーバーホール実績とその際にお客様から行った聞き取り調査から見えた「傾向」をお伝えするものです。賛否両論あって当然。でも、この事実を知った上で、あなた自身が判断してください。
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【前提】この記事の立ち位置と読み方
■この記事は「絶対の正解」を提示するものではありません
リールの洗い方には、様々な考え方・方法があります。以下のような意見も、すべて尊重されるべきです。
- 「毎回しっかり水洗いしないと気が済まない」
- 「プロアングラーの推奨の方法を信じている」
- 「20年洗ってるけど、一度も壊れたことがない」
- 「釣り仲間はみんな洗ってる」
これらの意見を否定するつもりはありません。
ただし、gearshopでリールを分解・整備し、お客様から釣行後のメンテナンス状況を聞き取った結果、ある明確な傾向が見えてきました。それを、事実ベースでお伝えするのがこの記事の目的です。
■データの根拠
- 調査方法:お客様への使用状況ヒアリング(洗浄の有無・方法・水没歴・使用環境など)
- 分解調査:ご依頼リールをオーバーホールし、内部の浸水状況・錆の発生箇所・破損部位を観察
この経験から見えてきた「傾向」を、感情を排して淡々とお伝えします。
■読者へのお願い
この記事を読んで、「今日から洗い方を変えなきゃ!」と焦る必要はありません。
- 今までの方法で問題なく使えているなら、それで良いのです。
- この記事は「選択肢の一つ」として参考にしてください。
- 最終的な判断は、あなた自身が決めてください。
それでは、衝撃の事実をお伝えします。
衝撃の事実:水没経験がないのに、リールの中は水浸し
■「水没させてないのに、なんで水が入ってるんですか?」

水没させてないのに、なんで水が入ってるんですか?
gearshopで最もよく聞くセリフです。お客様は心から驚いています。そして、こう続けます。
「海に落としたこともないし、川に沈めたこともない。ただ、釣行後に毎回ちゃんと水洗いしてるだけです」
ここに、最大の誤解があります。
■「水没」を誤解していませんか?


多くのアングラーは、「水没 = 海や川に落とすこと」だと思っており、もちろんそうです。
でも、リールにとっての水没(水没状態)は、それだけではありません。
【リールにとっての水没とは】
- ❌ 海や川にリールを落とす
- ❌ 土砂降りの雨の中で釣り。
- ❌ バケツや洗面器に浸けて洗う
- ❌ シャワーの強い水流を直接当てて中を洗う
- ❌ お風呂に一緒に入る
最後の3つが、「自分で水没させている」ことに気づいていないケースです。
■実際の分解データ:90%のリールに浸水痕


gearshopでお預かりするソルトで使用されているリールのうち、お客様が「水没経験なし」と申告されたリールを分解すると、お客様の約90%に内部浸水の痕跡があります。
【浸水の証拠】
- 水
- ベアリング内部の錆
- ギア表面の腐食
- ドラググリスの乳化
- ボディ内部の白い結晶(塩の析出)
これらは、外から水が侵入した証拠です。
では、どこから水が入ったのか?
答えは、「洗浄時の水の侵入」です。
「塩が怖い」vs「水の方がもっと怖い」データで見る真実


■塩分は確かにリールの敵。でも…
「海釣りをしたら、塩分を洗い流さないと錆びる」
これは事実です。塩分は金属を腐食させます。だから、多くのアングラーが「しっかり洗わなきゃ」と思うのは当然です。
でも、ここに落とし穴があります。
■実際のデータ:塩vs水、どちらがリールを壊すのか?
gearshopの整備データから、興味深い傾向が見えました。
【故障原因の内訳(ソルトゲーム使用リール)】
| 故障原因 | 割合 | 具体的な症状 |
|---|---|---|
| 内部浸水による錆・腐食・オイル抜け・グリス抜け・摩耗 | 80% | ベアリング錆、ギア腐食、ドラグ不良 |
| 塩分付着による外装錆 | 15% | ボディ表面の錆、ハンドル錆 |
| その他(落下・破損など) | 5% | ギア破損、ボディ割れ |
最も多い故障原因は「内部浸水」です。そして、その原因のほとんどが「水の侵入による問題」でした。
■水が塩よりも怖い理由
理由①:塩は基本「表面」にしか付かない
塩分は、リールの外装(ボディ表面、ハンドル、ベール)に付着します。でも、リール内部には簡単には侵入しません。最近の高性能リールは通常使用における侵入をさまざまな技術でブロックしています。
理由②:水は「内部」まで侵入する
水は、防水機構の隙間を通って内部に侵入します。そして、内部に入った水は乾きにくく、長期間残留します。
理由③:内部の錆は「致命的」
表面の錆は、拭けば取れます。でも、ベアリングやギアの錆は、リールの寿命を縮めます。
■データが示す衝撃の事実
【水洗い頻度と故障率の相関】
| 洗浄頻度 | 内部浸水率 |
|---|---|
| 毎回しっかり水洗い | 90% |
| 時々軽く水洗い | 30% |
| 拭くだけ・ほぼ洗わない | 0% |
「洗えば洗うほど、リールはダメージを受ける」という傾向が明確に出ています。
防水機構の誤解:完全防水ではない現実
■「マグシールド搭載だから大丈夫」は本当か?
ダイワのマグシールド、シマノのXプロテクト。これらは確かに優れた防水技術です。
でも、これらは「完全防水」ではありません。
■防水機構の限界


- 防水機構は「水の侵入を”軽減”する」技術
- 「完全に防ぐ」技術ではない
- 想定されている使用環境は「波しぶき」「雨」程度
【想定されていない使用環境】
- ❌ バケツに浸ける
- ❌ 強いシャワーの水流
- ❌ 高圧洗浄機
- ❌お風呂に入れる
つまり、「洗浄時の水流」は、防水機構の想定範囲を超えているのです。
■実際の分解例:マグシールド搭載リールの内部


「マグシールドだから大丈夫だと思って、水につけて洗ってました」
このお客様のリールを分解すると、クラッチに水がたっぷり。しかも錆とマグシールドが合わさって大変なことに。
マグシールドは、ベアリングを守る技術や滴り落ちる水を止めるようなものです。でも、それ以外の部位からは・・・。
■シマノも同じ
「シマノのXプロテクトだから安心してました」
同じく、内部に浸水痕。ダイワだから、シマノだから、ということはありません。両方とも、洗いすぎれば壊れます。
整備現場で見た「洗い方」と「故障率」の相関関係


■パターン①:「中を洗うイメージ」で洗う人
【洗い方】
- バケツに水を張り、リールを浸ける
- シャワーでハンドル・ドラグノブ・スプールを念入りに洗う
- 「塩分を完全に落とさなきゃ」と、隙間に水を流し込む
【結果】
- 内部浸水率:90%以上
- 平均故障年数:2〜3年
- 主な故障箇所:ベアリング錆、ドラグ不良、ギア腐食
gearshopの見解:
「中を洗う」イメージで洗うと、確実に内部に水が侵入します。そして、その水は乾かず、錆の原因になります。
■パターン②:「表面をさっと流す」だけの人
【洗い方】
- 弱い水流で表面をサッと流す程度
- ハンドルノブやドラグノブは外さない
- 水をかけるのは5〜10秒程度
【結果】
- 内部浸水率:40%程度
- 平均故障年数:5〜7年
- 主な故障箇所:外装の錆(軽度)
gearshopの見解:
表面をさっと流す程度なら、浸水リスクは低いです。ただし、それでも完全にリスクゼロではありません。
■パターン③:「洗わない・拭くだけ」の人
【洗い方】
- 釣行後、濡れたタオルで表面を拭くだけ
- または、乾いたタオルで拭くだけ
- 水は一切使わない
【結果】
- 内部浸水率:10%以下
- 平均故障年数:8〜10年以上
- 主な故障箇所:通常の摩耗(ギア、グリス切れ)
gearshopの見解
意外ですが、「洗わない人」のリールが最も長持ちしています。内部浸水がほとんどなく、故障原因は「経年劣化」がメインです。淡水の方のリールがこんな感じです。
■衝撃のデータ:「水没経験なし+洗っていない」リールの健全性
gearshopで「定期メンテナンスのため」と持ち込まれるリールのうち、「一度も洗ったことがない」というリールは、実は壊れていることが少ないです。
【データ】
- 水没経験なし+洗浄経験なし → 内部浸水率:5%以下
- 水没経験なし+定期的に洗浄 → 内部浸水率:80%以上
ターゲット別の故障傾向:ソルトと渓流トラウトの意外な共通点
■最も故障が多い釣りジャンルTOP3
gearshopの整備データから、故障率が高い釣りジャンルをランキングしました。
| 順位 | 釣りジャンル | 内部浸水率 | 主な原因 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ソルトゲーム全般 | 80% | 洗浄時の水侵入・ハード使用 |
| 2位 | 渓流トラウト | 70% | 水没リスク+写真撮影時の水侵入 |
| 3位 | バス釣り | 5%以下 | 使用時に淡水に水没 |
| 4位 | エリアトラウト | 5%以下 | 通常摩耗(管理環境) |
■驚きの事実:渓流トラウトがソルトに次ぐ故障率
「渓流は淡水だから、塩は関係なくリールが壊れにくいはず」
多くの人がそう思っています。でも、gearshopのデータでは、渓流トラウト用リールの故障率は、ソルトゲームとほぼ同程度です。
■なぜ渓流トラウトのリールが壊れるのか?
理由①:水没リスクが非常に高い
渓流釣りでは、以下のシーンが頻発します:
- 岩場で滑ってリールごと川に落ちる
- 腰まで水に浸かって釣りをする際、リールが水面に接触
- 雨の中での釣行が多い
理由②:「淡水だから大丈夫」という油断
「海水じゃないから、洗わなくても大丈夫」と思って放置すると、川の水に含まれる泥・砂がベアリングに侵入します。
理由③:「写真撮影」で浸水
渓流でのトラウトといえば写真撮影その際にリールを水没させ並べて撮影をしたり、ウェーディング中にうっかりと水没させたりと実は過酷な環境にあります。
■つまり、原因は「塩」だけではない
ソルトゲームのリールが壊れやすいのは、「塩分」が原因と思われがちですが、実際には「水の侵入」が最大の原因です。
そして、渓流トラウトも同じ。「水没リスク」と「洗浄リスク」が重なることで、故障率が高まるのです。
メーカー推奨の洗い方と、現場の乖離
■メーカーは「水洗い」を推奨している
ダイワ・シマノの公式サイトでは、以下のようなメンテナンス方法が推奨されています:
【メーカー推奨の洗い方】
- 釣行後、真水で軽くすすぐ
- 柔らかい布で水分を拭き取る
- 乾燥させる
- 注油する
一見、問題ないように見えます。でも、「真水で軽くすすぐ」の解釈が人によって異なるのです。
シマノ公式洗い方👇
これも上手にすると大丈夫だと思いますが、この洗い方で洗うと大抵の方は洗いすぎる可能性があります。
https://fish.shimano.com/ja-JP/content/special_contents/maintenance/spinning_reel/index.html
ダイワ公式洗い方👇
https://slpplus.jp/column/re.sp.maintenance
■「軽くすすぐ」の解釈の違い
【メーカーの想定】
- 弱い水流で表面をサッと流す程度
- 5〜10秒程度
- ハンドルノブ・ドラグノブは外さない
【多くのアングラーの解釈】
- シャワーで念入りに洗う
- ハンドル周り、ドラグノブ周り、スプール周りを重点的に
- 「隙間の塩分も落とさなきゃ」と、水を流し込む
この解釈の違いが、内部浸水を招いています。
■メーカーは「完全防水」とは言っていない
メーカーのカタログには、「防水機構搭載」と記載されていますが、「完全防水」とは一言も書かれていません。
つまり、メーカー自身も「水の侵入リスク」を完全には否定していないのです。
プロが実践する「最もリスクの少ない洗い方」
それでは、gearshopが2,650台以上の整備経験から導き出した、「最もリスクの少ない洗い方」をお伝えします。
■基本方針:「極力しっかり洗わない」が最善
結論から言うと、「しっかりと洗わない」が最もリールを長持ちさせます。
でも、「塩分が気になる」「汚れが気になる」という気持ちもわかります。そこで、リスクを最小限にする洗い方をご提案します。
■推奨レベル①:「硬く絞った布で拭くだけ」(最もおすすめ)
【手順】
- 釣行後、濡れたタオルでリール全体を拭く
- 特に塩分が付きやすい箇所(ハンドル、ベール、スプールエッジ)を念入りに拭く
- 乾いたタオルで水分を拭き取る
- 風通しの良い場所で自然乾燥
【メリット】
- 内部浸水リスク:ほぼゼロ
- 表面の塩分も除去できる
- 水を使わないので安心
【デメリット】
- 「洗った感」がない(心理的な不安)
■推奨レベル②:「表面をサッと流す」(妥協案)
どうしても水洗いしたい方向け。
【手順】
- 弱い水流で表面をサッと流す(5〜10秒程度)
- ハンドルノブ・ドラグノブは絶対に外さない
- 隙間に水を流し込まない
- すぐに乾いたタオルで水分を拭き取る
- 風通しの良い場所で自然乾燥
【メリット】
- 表面の塩分をしっかり除去できる
- 「洗った感」がある
【デメリット】
- 内部浸水リスク:中程度(40%程度)
■絶対にやってはいけない洗い方
【NG①:バケツや洗面器に浸ける】
- これは「水没」と同じです。
【NG②:シャワーの強い水流を当てる】
- 防水機構を突破して、内部に水が侵入します。
【NG③:ドライヤーで乾かす】
- 高温でグリスが溶け出します。
【NG④:ハンドルノブやドラグノブを外して洗う】
- 隙間から水が侵入します。
よくある質問と反論への回答
Q1. 「20年洗ってるけど、一度も壊れたことがない」という人もいます。なぜですか?
A. 運が良かったか、洗い方が適切だった可能性があります。
ただし、「壊れていない」と思っていても、内部に浸水している可能性は十分にあります。gearshopでは、「問題なく使えている」というリールを分解すると、90%に浸水痕が見つかります。
「今は大丈夫」でも、数年後に突然故障するリスクがあります。
Q2. メーカーも水洗いを推奨しているのに、なぜ「洗わない」方が良いのですか?
A. メーカーの推奨方法を正しく実践できれば問題ありません。
でも、多くのアングラーは「洗いすぎる」傾向があります。メーカーの想定範囲を超えた洗い方をすることで、内部浸水が発生します。
「正しく洗う」自信がないなら、「洗わない」方が安全です。
Q3. 塩分を放置したら、外装が錆びませんか?
A. 外装の錆は、拭くだけで十分防げます。
外装の錆は見た目の問題であり、リールの性能には影響しません。一方、内部の錆は致命的です。
どちらのリスクを取るかは、あなた次第です。
Q4. ダイワとシマノ、どちらが防水性能が高いですか?
A. どちらも同程度です。
gearshopのデータでは、ダイワでもシマノでも、洗えば浸水します。メーカーの違いではなく、「洗い方」の問題です。
Q5. 「洗わない」と、汚れが蓄積しませんか?
A. 濡れたタオルで拭けば、汚れは十分落ちます。
「洗わない = 汚れ放題」ではありません。拭き掃除で表面の汚れ・塩分は除去できます。
あなたはどう洗いますか?
この記事を読んで、あなたはどう感じましたか?
- 「今日から洗うのをやめる!」
- 「今まで通り洗い続ける」
- 「洗い方をマイルドに見直してみる」
どの選択も正解です。あなたの好きな方法で、あなたの責任で決めてください。
■gearshopからの最後のメッセージ
この記事は、多くの反発を受けることを承知で書きました。でも、2,650台以上のリールを分解してきた私には、「伝えなければならない事実」がありました。
「塩が怖い」という気持ちはわかります。でも、「水の方がもっと怖い」というのも事実です。
リールは精密機器です。そして、防水機構は完全防水ではありません。
もし、あなたが「リールを長く使いたい」と思うなら、「あまり洗わない」という選択肢も考えてみてください。
そして、もし内部浸水が心配なら、定期的にオーバーホールに出してください。
gearshopでは、あなたのリールを丁寧に分解・洗浄・注油し、長く使える状態に戻します。
リールは「一生モノ」です。正しい知識で、長く大切に使ってください。
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