【放置厳禁】リールのシュルシュル・シャリシャリ音の原因と直し方をプロが解説

こんにちは、リールオーバーホール専門店gearshopです。
「リールを巻いているとシュルシュル音がする…」「買ったばかりなのにシャリシャリする…放置していいのかな?」
そんな不安を感じながらも、「まあ使えてるしいいか」と後回しにしていませんか?
実はその音、リールの内部で何かが起きているサインです。原因によっては、放置するほどダメージが広がり、修理費用が大きく変わってくることもあります。早い段階で原因を把握し、適切に対処することがリールを長く使い続けるための鍵です。
この記事では、リールから発生する音の種類ごとに原因と対処法をわかりやすく解説します。「新品なのになぜシャリシャリするの?」という疑問や、放置した場合にどうなるかについてもお答えします。
音の種類で原因が変わる|まずどんな音かを確認しよう

リールの異音は、音の種類によって原因となる部品がほぼ特定できます。まずは「自分のリールはどの音に近いか」を確認してみてください。専門店への相談時も、音の種類を伝えるとスムーズに診断が進みます。
シュルシュル音・シャーシャー音 → ベアリングの異常
最も多い異音がシュルシュル音です。ハンドルを巻くたびに「シュルシュル」「シャーシャー」と擦れるような音がする場合、ベアリングの異常が原因であることがほとんどです。
ベアリングはリールの回転を支える精密部品で、内部に小さな鋼球が入っています。この部品に汚れや水が入ったり、オイルが切れたりすると摩擦が増え、擦れるような音が出始めます。スピニングリールではラインローラー部のベアリング、ベイトリールではスプールシャフト周辺のベアリングに起こりやすい症状です。
特に海釣りのあとは塩分がベアリングに侵入しやすく、洗浄せずに放置すると錆びが進行します。最初はわずかな音でも、進行すると「ゴリゴリ」した巻き心地に変わり、最終的にはベアリングの交換が必要になります。
シャリシャリ音・ジャリジャリ音 → ラインローラーやギアの汚れ・摩耗
「シャリシャリ」「ジャリジャリ」という音は、ラインローラー内部のベアリングか、ギアへの砂・異物の噛み込みが主な原因です。
ラインローラーはラインが触れる部分で、砂や塩が溜まりやすい箇所です。ここのベアリングが汚れると巻くたびにシャリシャリした感触と音が出ます。また、ギア自体の摩耗が進行した場合も同様の音が出ることがあります。砂浜での釣りや、底物釣りで砂が多い環境では特に起こりやすい症状です。
ゴリ感・ゴロゴロ音 → ギアの摩耗や破損
「ゴリゴリ」「ゴロゴロ」という重たい感触を伴う音は、ギアの摩耗や変形が原因です。特に大物とのやり取りや、無理なドラグ設定での使用後に起こりやすい症状です。
ギアは一度摩耗が始まると自己修復はできません。使い続けるほど傷みが進行し、最終的にはギアの交換が必要になります。シュルシュル・シャリシャリの段階で対処しなかった結果、ゴリ感まで悪化するケースが専門店には多く持ち込まれます。
カタカタ音・コツコツ音 → ローターやハンドルのガタつき
「カタカタ」「コツコツ」という規則的な音は、ローターの固定が緩んでいたり、ハンドルのガタつきが原因のことが多いです。比較的軽度な症状ですが、放置するとガタが大きくなり、他の部品への負担も増えます。ハンドルノブやローターナットを確認してみてください。
キュルキュル音 → ベアリングの初期錆び
「キュルキュル」という高い音は、ベアリングに錆びが発生し始めているサインです。シュルシュル音よりも進行した状態で、早めのメンテナンスが必要です。海釣り後に洗浄せず放置したリールや、雨の中での使用後に多く見られます。
新品なのにシャリシャリするのはなぜ?

「買ったばかりなのにシャリシャリする…」という相談は当店にも多く届きます。新品だから大丈夫と思っていると見落としがちですが、これは初期不良ではなく、以下の理由が考えられます。
製造時のグリスが馴染んでいない
出荷時にグリスが適量塗布されていますが、使い始めの数回は馴染むまでわずかな摩擦音が出ることがあります。数時間の使用後に音が消えれば問題ありません。
輸送中の振動や衝撃
保管・輸送の過程でグリスが偏ったり、内部にわずかなガタが生じることがあります。購入直後から音がする場合はこのケースも疑われます。
ラインローラーのグリス不足
新品でもラインローラーへのグリス量が少ない場合があります。ここは消耗品の観点からも定期的なメンテが必要な部位です。購入直後に1〜2滴のオイルを注油するだけで改善するケースがよくあります。最近のリールはオイル禁止のものも多いのでそこは確認後に行ってくださいね。
新品購入後に音が気になる場合は、まず数回使用して音が続くかどうか確認してください。改善しない場合は購入店またはメーカーへの相談をおすすめします。
放置するとどうなるか

「音がするだけで釣りはできている」と放置するのは危険です。異音が出ているということは、内部で部品が少しずつダメージを受けているサインだからです。
症状が悪化する典型的なプロセスは次の通りです。
- 異音が発生(ベアリング・ギアに初期ダメージ)
- ゴリ感・重い巻き心地へ悪化
- 部品が摩耗・変形してさらにダメージが拡大
- 最悪の場合、破損・使用不能に
早い段階でメンテナンスすれば洗浄とオイル注油だけで解決することも多いですが、放置して悪化すると部品交換が必要になり、修理費用が大きく変わります。異音が出はじめた段階が、最もコストを抑えられるメンテナンスのタイミングです。
特に海釣り後のリールは、外見がきれいでも内部に塩分が残っていることがほとんどです。「見た目は問題なさそう」という油断が、内部の錆びや腐食を進める原因になります。
自分でできる応急処置
本格的なオーバーホールの前に、自分でできる応急処置をご紹介します。ただしあくまでも応急処置であり、根本的な解決にはプロによるオーバーホールが必要なケースがほとんどです。
①各部にオイルを注油する
ラインローラー・ハンドルノブ・スプール軸などにリール専用のオイルを1〜2滴注油します。注油しすぎは逆効果になるため、少量ずつが基本です。スピニングリールの場合、ラインローラーへの注油だけでシャリシャリが軽減されるケースがよくあります。グリスとオイルの使い分けも重要で、ギア部にはグリス、ベアリングやラインローラーにはオイルが基本です。
②使用後は真水で洗浄する
使用後は真水でリールを洗い流すことが基本です。シャワーで表面の塩分・砂を流し、自然乾燥させます。このとき、ドラグを締めてから洗うのが正しい手順です。この習慣だけでベアリングの寿命が大きく変わります。洗浄後は必ずドラグを緩めて保管してください。※洗過ぎは厳禁!中まで洗おうとするとおそらく洗過ぎになります。
③ラインローラーを分解・清掃する(上級者向け)
ラインローラーのシャリシャリが原因の場合、分解して綿棒でゴミを取り除き、グリスを薄く塗り直すことで改善することがあります。ただし、分解に不慣れな場合は部品の紛失や破損のリスクがあるため、無理をせず専門店への依頼をおすすめします。
使用環境別・メンテナンスの目安頻度

異音が出る前に予防することが、リールを長持ちさせる最善策です。使用環境に応じたメンテナンスの目安頻度を参考にしてください。
| 使用環境 | 推奨メンテナンス頻度 |
|---|---|
| 淡水(バス・トラウトなど) | 年1回のオーバーホール |
| 海水(堤防・ショア) | 年1〜2回のオーバーホール |
| 海水(オフショア・青物) | 半年に1回のオーバーホール |
| 異音・ゴリ感が出た場合 | 使用環境に関わらず早急に対処 |
「年に何度も釣りに行くし、気になる音もない」という方でも、シーズン終わりのオーバーホールをおすすめします。内部の汚れや塩分は目に見えないところで蓄積しており、早めのメンテナンスで突然のトラブルを防ぐことができます。
プロに依頼すべきケース
次のような症状が出たら、自分での修理は難しい段階です。専門店へのオーバーホールをご検討ください。
- オイル注油・洗浄後も音が消えない
- ゴリ感・重い巻き心地がある
- ドラグが滑る・効かない
- ハンドルに明らかなガタつきがある
- リールを落とした・強い衝撃を与えた後から音がする
- 海釣りでシーズンを通して使い続けた
特にゴリ感が出ている状態での使用は、ギアへのダメージを加速させます。「まだ使える」と感じていても、内部ではダメージが進行していることがほとんどです。
gearshopでは分解・洗浄・部品交換まで一貫してお任せいただけます。「自分のリールはどの程度の状態なのか」が気になる場合は、まずLINEで症状をご相談ください。画像・動画を送っていただければ、専門スタッフが状態を確認してご案内します(無料)。
まとめ
リールの異音は、音の種類で原因をある程度特定できます。
| 音の種類 | 主な原因 |
|---|---|
| シュルシュル・シャーシャー | ベアリングの汚れ・オイル不足 |
| シャリシャリ・ジャリジャリ | ラインローラー・ギアの汚れ・摩耗 |
| ゴリゴリ・ゴロゴロ | ギアの摩耗・破損 |
| カタカタ・コツコツ | ローター・ハンドルのガタつき |
| キュルキュル | ベアリングの初期錆び |
音が小さいうちほど、修理費用も抑えられます。「最近なんか音がするな…」と感じたら、早めに対処することをおすすめします。大切なリールを長く使い続けるために、異音は放置せず早めにプロへご相談ください。






